事業再構築補助金が大幅拡充されます!プレス購入時のメリットは?②

前回に引き続き、事業再構築補助金の大幅拡充についての解説です。
今回は具体的に、実際プレス購入する際のイメージをお伝えします!

5000万円のプレス機を 購入時にどうやって使える?

(1)まずどの枠で申請すればよいか確認しよう!

今までご紹介した特別枠以外にも「特別枠」がいくつかあります。

・従業員の賃金を引上げることが要件となる「大規模賃金引上枠」
・指定の再生計画を策定した企業を支援する「回復・再生応援枠」
・最低賃金+30円以内で雇用する従業員がいることが要件となる「最低賃金枠」
・原油や物価高騰等の影響により売上が下がった企業を支援する「緊急対策枠」

特別枠で申請する方が、受給額がアップしたり採択されやすくなったりします。
たとえば、「2022年1月以降の売上が2019~2021年同月比10%減少」という条件を満たすのであれば、
通常枠で申請するより「緊急対策枠」で申請した方が採択されやすくなり、仮に不採択となっても
「通常枠」で審査されます。
億単位の投資を行う場合は「グリーン成長枠」や「サプライチェーン強靭化枠」で申請した方が
より多くの補助金を受給できます。また、売上が減少していなくても、「成長枠」か「グリーン成長枠」
なら申請が可能です。

自社の現状や事業の特徴等を考慮の上、どの特別枠が適しているか当てはめてみましょう。

(2)5000万円 のプレス機を購入するといくら補助される?

 たとえば、中小企業が5000万円のプレス機を2台購入したとします。
その中小企業が直近の売上減少がない場合、「成長枠」を申請できます。「成長枠」は
補助率1/2のため、5000万円×2台×1/2=5000万円を受給できます。
一方で、売上減少しているのであれば「通常枠」で申請した方がお得です。
5000万円×2台×2/3≒約6700万円を受給できます。
尚、原則として特別枠の方が採択されやすくなるため、賃金アップの予定があるのならば、
売上が減少していても「成長枠」で申請した方が良い場合もあります。賃金アップで補助率が
1/2から2/3にアップするため、「通常枠」と同じく約6700万円を受給できます。


不採択理由のうち、最も多い理由は何だと思いますか?

事業再構築補助金で最も多い不採択理由をご存じでしょうか?
第一に「そもそも申請要件を満たしていない」です。
事業再構築補助金は「売上が減少していること」が要件ですが、その減少度合いが
補助金の指定する基準に達していない場合が多く、そもそも「売上が減少していない」という
場合もあります。
また、「中堅・中小企業だと思ったら大企業だった」という場合もあります。
特に大企業が親会社になっている「みなし大企業」は注意が必要です。申請に取り掛かる前に、
そもそも申請資格があるかチェックしておきましょう。
第二に「書類不備」です。
事業再構築補助金の事務局が審査する際に最初に見るポイントは「様式に沿った書類をきちんと
用意しているか?」です。
たとえば、「指定していないフォーマットで書類提出」「社名を入れていない」「金額記載がない」等
の書類不備によって落とされてしまう事業者がとても多いです。
せっかく完璧な事業計画を策定したのに、書類不備で不採択になるのは非常にもったいないです。
また、「必要書類をすべて揃えたが、誤字脱字が多い」というのもダブルチェックを徹底して避けましょう。
事業内容が良くても事務局の心証が悪くなり、不採択となる恐れがあります。

スケジュールについて

拡充内容を反映した公募の開始は、第9回公募(2023年1月中旬~2023年3月下旬)終了後の
第10回公募(2023年3月下旬頃開始)以降となる予定です。
申請スケジュール  等の最新情報は以下公式サイトにて随時更新されます。
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/

※上記内容は一部省略しており、また予定が見直しされる可能性もありますので、
申請時には必ず公式ホームページより最新の公募要領をご確認ください。

さいごに・・・

今後事業再構築補助金は、売上減少が必要でない「成長枠」、補助額が非常に大きい「サプライチェーン強靭化枠」等
が新設されます。
自社が行いたい新規事業や状況に応じて特別枠の申請を検討してみましょう!

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