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金型の固定って、どうすればいいの?③(パスカル株式会社様 協力)
こんにちは。
今回はテーマ「金型の固定って、どうすればいいの?」の最終回になります。
早速、ノンリークバルブについて説明していきます。
「ノンリークバルブ」=コントローラ
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ノンリークバルブ(以下バルブ)は油圧回路のコントローラです。
「油圧回路の分岐」「油圧回路のON/OFF」「設定圧力を超えているかの確認」…といった管理監督役を担っています。
駆動源は圧縮空気
ポンプと同じく駆動源は「圧縮空気」。ポンプとの違いは、プレス機から「クランプON/OFF」の電気信号をうけ「圧縮空気」のON/OFFを切り替えを行っている点です。
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※エアソレノイドバルブ:電気信号によって圧縮空気のON/OFFを制御する機器
役割1「油圧回路の分岐」
バルブの個数を増やすことで油圧回路を分岐できます。
バルブを2~4台連結したブロックに、ポンプから送られた油を流し、バルブごとに油圧回路の「ON/OFF」を行なうことでクランプ/ダイリフタの各個操作を可能します。
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役割2「油圧回路のON/OFF」
プレス機の「クランプのON/OFF」ボタンを押すと圧縮空気によってバルブ内のチェック弁が動き、油圧回路が「ON/OFF」します。これにより、どの機器に圧力を送るかをコントロールします。
プレス機 操作盤 |
クランプ ON | クランプ OFF |
ノンリークバルブ チェック弁 |
開 | 閉 |
ノンリークバルブ 油圧回路 |
ON | OFF |
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ノンリークバルブ断面図
役割3「設定圧力を超えているかの確認」
バルブの上部には圧力スイッチが連結されています。このスイッチにより「 油圧回路の圧力が設定値を超えている=金型が正常にクランプされている」かどうかを監視しています。
圧力スイッチは電気的にプレス機とつながっており、設定圧力を超えていなければ、プレス機の運転ができないよう制御されています(運転の内容はプレス機の機種によります)。
【一言メモ】
圧力スイッチはプレス機の制御盤とつながっているため、
プレス機の電源が入っているかぎり常に状態を監視しています。
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圧力スイッチ
3回にわたり、"油圧クランプシステムの作動原理と特長"について、取り上げてきました。
いかがでしたでしょうか?
協力:
パスカル株式会社様
https://www.pascaleng.co.jp